大浦みずきさんへ

   

 

18年前、宝塚を退団されたばかりの大浦さんを紹介してくれたのは、作家の北方謙三さんだ。初めて都ホテル(当時)のラウンジでお会いしてから、その後20本を超える大浦さんのステージを創ることになる。
ひとえにまあくが大浦さんのカッコよさにインスパイアされたからだ。

 

「コーセーアンニュアージュトーク」では、日野皓正さん、西城秀樹さん、阿川佐和子さん、横尾忠則さん、など、多彩な人たちと、トークとサプライズコラボを繰り広げてもらった。

大浦さんの魅力をより引き出したい、と創ったショー
「大浦みずき〜パンドラの匣」


京王プラザエミネンスホールを好き放題(ヒトは“斬新”と言ってくれたけど、かなり危ないこともした)に使った演出と、即日予約電話がパンク状態になった評判は、今なお京王スタッフの間で語り継がれている、と、当時の京王プロデューサーの平田さんから聞いた。


その「パンドラ〜」で、まあくはショーを創る楽しさを思い知ることになる。

その後、二子多摩川アレーナホールを経て恵比寿ガーデンルームに移った「大浦みずきスーパーライブ〜クードゥ・フードル」

ガーデンホールでのネオタンゴショー「タンゴモデルナ」。

そのどれもが、パート5、6、と続いた。「タンゴモデルナ」は、毎回メインを変えて、今なおVOL8を超えて続いている。

全てのショーに、大浦さんのお父様、お母様、お姉様が観に来てくださっていた。

東京・京王プラザホテルと宝塚ホテルでクリスマスディナーショーの構成・演出もさせてもらった。

大雪の宝塚、打ち上げも、全てが終わって、大浦さんと二人、大浦さんごひいきの隠れ家的バーへ行った。大浦さんはいつも赤ワインだった。そういえば、よく代官山のワインバーでも、次のステージはこんなことやりたい、あんなことしたい、と、いつもワイン片手に話した。西麻布でも。


まあくのやりたいステージは、いつも大浦さんを見て、イメージした。

根っからのプロフェッショナルじゃないまあくは、誰かを見て、その人に触発されないと、何にも創れない。大浦さんは、まあくの初めてのミューズだった。ショーを創る楽しさ難しさを教えてくれた大恩人だった。


「なつめさん」、ファンは親しみを込めてそう本名で呼んでいた。まあくは親しくなってもあえて「大浦さん」って、呼んでいた。飲むと、失礼にも「大浦は〜云々」って、呼び捨てにするときもあったが。

そして、長い付き合いの間、大浦さんから人の悪口を聞いたことが、ただの一度もなかった。

次から次と、大浦さんの“絵”が胸をよぎる。

 

目の前の姿月あさとさんが「大丈夫?」と、気使ってくれる。それをいいことに、大浦さんの思い出を次から次ぎにしゃべっていて、突如一抹の後悔にぶちあたった。そこで初めて涙が溢れた。

「昨日大浦さんが亡くなった」と、姿月さんに聞いてから、30分以上がたっていた。

それが大浦さんと会うことがなくなった数年の歳月ならば、時を超えたその後は、ただ、泣くしかない。11月15日、日曜日、八ヶ岳の、早い夕暮れの途中だった。

 

今や広く芸能界で活躍する沢山の大浦さんの後輩の皆さんが、尊敬する大浦さんへと、各新聞で弔辞を述べていらっしゃる。どんなに大浦さんが突出した才能のトップスターであったか、と。


同じ賛辞をまあくがここに記すまでもないだろう。ただ大浦さんと一緒に創ったショーを見てくださっていた、大浦さんファンの皆さんへ。無念、です。

金曜日の夜、意識がなくなって、そのまま眠るように逝ってしまった。長いこと大浦さんのマネージャーをしていた篠原さんからのメールに書いてあった。そのメールにも、無念、が溢れていた。

 

筑紫哲也さんと一緒に大浦さんの舞台を観にいくことが多かった。
「レ・ミゼラブル」もそうだった。終わって、東京會舘で3人でお茶した。

大浦さんの周年記念パーティーも筑紫さんと行った。それも東京會舘。

3人で写っている、そのときの写真がある。筑紫さんが真ん中で、カメラ目線で微笑んでいる。その両脇で、カメラそっちのけの大浦とまあくがしゃべっている。


丁度1年前の11月7日、筑紫さんのことがあった。今年の11月7日、まあくは姿月さんのコンサート「リ・ファイン」の本番を、ガーデンルームでやっていた。

その1週間後、大浦さんの悲報を聞くことになった。

全てが繋がっているようで、全てが偶然で、全てが何かに重なる。

「リ・ファイン」も観に来てくれた真矢みきさんが、新聞にこんなコメントを寄せていた。

「大浦さんの素晴らしさは、身体の五感が覚えている」

みきちゃんらしい素敵な一言だ。まあくはどう大浦さんの素晴らしさをあらわせばいいのか、

「大浦さんのあまりに魅力的なダンス、それはきっと、あの恐ろしく綺麗で、ちょいと意地悪気な呆れるほど長い指のせいだ。まあくは大浦さんのマイクを持つ指、マイクの持ち方も大好きだった。マイクをジーンズのポッケに、ひょいって入れる、あのセンス。本当に粋なしぐさだった。マイクに見惚れる一瞬。大浦さんにはそんな何気なくかっこいい一瞬が、マジにいっぱいあった」

って、才能のないまあくは饒舌になるしかない。

そんならいっそ、大浦さんへと、詩を書いた。

これがまあくの、なつめさんを、大浦みずきさんを送る言葉です。

 

「みずきの花」

 

夕暮れに咲く その花 花みずき

伸びやかに 凛として 

たおやかに 勇として

すずやかに 熱く燃え 

ひめやかに 絢爛と

風に揃い 風に舞い

組と整い 自由に向かう

 

花よりもなお 花と咲き誇れ

花よりもなお 花と舞い上がれ

花よりもなお 花になれ 

花よりもなお 花よりもなお

 


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