4月22日
人数こそ高円寺(2万5千人)には遠く及ばなかったが、それでも3千人は集まったか、こちらのほうが仕切りもしっかりしていて、オープニング(?)も、日本全国各方面からはせ参じた反原発グループや、チェルノブイリ支援グループなどのリーダーから次々と興味深い真実の話しがあったりして、参加者全員ががっしりまとまった感じ。
毎日TVで嘘ばっかり見ているから、全く彼らのいうことはいちいち納得で、とにかく嘘がない、ということがストレートに伝わってくる。
その後、行進ルートがきっちり説明され、速やかに行進に移った。中ノ島公園から、なんばまでの行程。
まあくたちは、前回の高円寺で学習して、何かメッセージの書いたものを持ってこうと、今回用意したのは、真っ赤なメルモのぬいぐるみに「NOMORE原発」「原発あかんで」と書いた旗を持たせたものだ。
かわいいメルモと反原発がミスマッチしたのか、沢山の取材カメラが「撮らせてください」と寄ってくる。その中に「朝日新聞」の腕章を嵌めた若い女性カメラマンもいたが、多分朝日新聞にこのデモのことは載らない。
TVも五大新聞も、電力会社は大株主であり、大スポンサーであるからだ。
だから、どんなに意義のあるデモでも、どれほど普通の人々の当たり前の願いを訴える貴重なデモでも、こと原発問題となれば、“なかったもの”なのである。高円寺のデモのことも、どこにも、1行たりとも出なかったし。
実際中ノ島デモの同日、同時間、同じ大阪で、チャリティーで誰それが街頭に立って歌を歌って云々、は、道行く観客4〜50人でもけっこうでっかく出ていたが(産経とかって新聞に)
行進が始まってしばらくすると、やけに声のいいお兄さんがリードを取ってコールした。
「魚が食べたい」「野菜が食べたい」「空気を吸いたい」「原発いらない」と、道行く人たちにアピールする。皆さんもそう思いませんか?安心してご飯を食べたい、と。カップルが通れば、「彼女を守れ」「彼氏を守れ」と、当意即妙にリードのコールを変える。ウルトラマンのお面を頭にひっかけた、黒い上下のスタイルもいいお兄さんは、俳優の山本太郎さんだった。
山本さんは自分のブログにもはっきり「脱原発」を書いている。高円寺にもいらっしゃっていた、というのをツイッターでも見た。実にかっこいい。
普段なら、おかしいと思ったこと(おおむねどうでもいいことだったが)を歯に衣着せぬ厳しさで追求していた文化人タレントたちも、原発問題になると一斉に口をつぐんでしまう。そんな情けないカッコ悪い人たちを毎日テレビで見て、うんざりしていたから、この山本太郎さんの姿は何ともすこぶるかっこ良く、彼の生き方、フィロソフィまでも垣間見た思いだった。
海外で生活し、CDとコンサート活動が主のアーティストならまだしも、俳優、タレントとして日本で生活している山本さんにとって、この活動がどれほど決心のいるものだったか、痛いほどわかる。
電力会社が横やりいれたりして、卑しいTV局(中でも心あるTV局はそんなことしないと思うが)が、電力会社のいうがままに、山本さんを干したりしないか心配だが、彼はそんな圧力も承知の上なのだろう。
TVカメラとともに避難所に顔出して、食べ物配ったり、「がんばろう!」と歌えば、そういう“安全な”立派な活動だけしていれば、各局のTVが美談と報じてくれるのに、だ。
何度も言うぞ!山本太郎さんはマジかっこいい!!
4時前にスタートした行進は、6時頃になんば裏の小さな公園にゴールし、到着順に、なごやかに各自解散した。
昨日久しぶりに、西麻布でいつものまあくの友人たちと集まった。そのひとりから、2週間被災地にいて、がれきの撤去や避難所の人たちの手伝いをしていた、という話しを聞いた。彼から聞く現場の話しは、テレビでタレントと握手して笑っている避難所の人々の姿とは全く違っていた。
つくづく脱原発を訴えることと被災地への救援は両翼だと思う。そして、密かに黙々と被災地で活動していた彼もまた、すこぶるかっこいいと思う。
デモから数日後、義援金に100億円寄付して話題になっていたソフトバンクの孫正義さんが、今度は10億円を投じて脱原発財団を設立した、というニュースを見た。
100億円で騒いだマスコミが、今度はどんなリアクションをするのだろうか楽しみだ(多分ノンリアクションだと思うけど)
毎年300億円にものぼる広告費用を、マスコミや名だたる団体に湯水のように注ぎ込み、日本人を洗脳してきた電力会社だが、それももう限界だろう。
時代はもう「脱原発」に向かっている。と、信じたい。
「今年の桜はいつもより綺麗に咲いている」
誰かのツイッターの言葉に、思わず涙が溢れた。
- 2011.04.25 Monday
- etc
- 18:15
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- by markmasako