まあくのカンゲキノートVol.23(雑誌「舞Land」より)

「コール・ジャーニー」 

   ここでまあくは凍え死ぬかも…、そんな考えがほんの少し頭を掠めた。好きなペンギン見ながらなら、それも本望か。  時は先月11月も終わり頃、夏真っ盛りのオーストラリア行くのに毛皮着てくわけもなく、成田までの寒さを我慢して、できるだけ薄着で旅立ってきたのだ。4回めのオーストラリアだが、メルボルンは初めて。夜はシティといえども冷えまくりで、ツアーで来たここフィリップ島は、当日の悪天候もあって、予想以上、半端な寒さじゃない。それに目的の野生ペンギンたちは、日没後(8時過ぎ)に海から上がってくる。そこんとこ吹きすさぶ風と雨の中、ひたすら震えつつ荒れる海に現れるペンギンの群を待つ。ああ、なんてシュールなんだろう。 
 道中立ち寄った触れ合いパークで、触れ合ったウオンバット。暖かそうなふこふこお腹を懐かしく思い出しながら、そろそろ限界か、の時、とうとう小さなペンギンたちの姿が波間に見えた。4羽、5羽、7羽、と、次々にけなげにひやひやと泳ぎつつ、波に煽られ転びまくりながら、やっとこさの上陸。ぱたぱたとこちらに向かって歩いて来る。本当に小さい。体長20〜30センチくらい。体重1キログラム、っていうから、かなり小さい。以前はフェアリー(妖精)ペンギンって呼んでたが、フェアリーって言葉がホモセクシャルの差別用語で使われるので、今はリトルペンギンってのが正式名称だ。
 に、しても、お土産屋で売ってる、まあくも速攻買った毛布もあるが、この寒さはオーストラリア観光局、もっとアテンションすべきだ。「夏でも暖かい格好で」くらいの紹介では弱い。まあくの前列でペンギンを待ってた赤ちゃん連れは、赤ちゃんが凍死するの恐れて、それでも無念そうに何度も海を振り返りながら、ペンギンが来る前に耐え切れず帰ってったぞ。かわいそうだ。もっと防寒してたら、感動的なペンギンの姿を見られたのに。 
 それにしてもやっぱ野生の姿は魅力的だ。動物園で管理されている動物たちと決定的に違う、生きているイコール戦っている姿、に感動するのだ。だから自然の中の動物たちをオーストラリアやアフリカにまでも見に行きたくなるのだろう。カンゲキで地上に上がって巣に帰るペンギンを追ってたら、きっちり人間が作り上げたコースになっていたり、ペンギン観光商魂もそこここに。ペンギン保護と人間の共存、と言えなくもないが。 
 ともあれ、オーストラリアのカンゲキは続く。翌々日はグレートオーシャンロード。その最大の見どころのシップレットコースト。この大自然の絶景は、まさに大いなる地球創造の歴史までも垣間見せてくれる。「12人の使徒」と呼ばれる海に屹立する巨いなる奇岩。この景勝をヘリコプターに乗って空から眺めた。ひとつひとつ12個の奇岩を数える、余裕などあったもんじゃない。ヘリのコーナリングはバイク同様かなり斜めになる。まあくの肉球は緊張した猫のごとく汗をかき、前のオージー操縦士の背もたれについた手すりを握り締める。しかし、6分のフライト60ドル、びびってばかりはいられない、しっかと目を見開いて、眼下に拡がる美しすぎるブルーの海と不思議な岩を追う。ああ、これがオーストラリア大陸だ。 
 他にもワイナリーを巡るヤラバレーツアーなど、メルボルンではいくつかのツアーに参加したが、今回、一番のカンゲキはこのツアーメンバーかもしれない。他州からやってきたオージー、日系オージー、フレンチ、アメリカン、スパニッシュ、チャイニーズ、コーリヤン、タイワニーズ、日本人はまあくたち3人だけで、総勢20人〜25人くらいか。1台の小型バスに世界の人種が集う。ここで友達になった若いこたちがメールアドレスノートまわしたり、帰りにそれぞれのホテルの前で降りる時、「バイバイ」「サイチェン」「アディオス」などの声もみんなとても名残惜しそう。独り旅の女の子には「気をつけて!」のニュアンスが重なる。 
 ドライバーとガイドを独りで兼ね備えるツアーガイドはもちオージーで、秀逸は、グレートオーシャンロードガイドのジェフ。集合時間前にきっちり現場に来ての待機(オージー気質としては貴重)といい、長い間の運転、丁寧なガイド、どちらも完璧にこなしていた、そして親切。他のガイドには全くなかった気遣いもありでカンゲキ。このツアーの会社名は「GO WESTツアー」、皆さんもぜひジェフを指名しよう。 
 メルボルンからエアーで2時間、さすがに暑いブリスベンへ移動。このブリスベンのカンゲキは次号で。

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